皆さん、こんにちは。クラウド会計freeeの認定アドバイザーとして活動している公認会計士・税理士の矢野裕紀と申します。
今回、クラウド会計freeeを活用し、効率的に「経理事務」を行う方法をご紹介します。ぜひ、前回の「自営業なら最低限 知っておくべき経理事務の種類と効率化対策」の記事と併せて読んでみてください。

１．freeeは「請求書」も作成できる会計ソフト

起業家にとって意外と悩ましい「請求書」の作成。インターネット上にはいろいろな様式がありますし、個人事業主にとっては、「源泉所得税」の計算をどうすればいいのか、というのもお悩みポイント。さらに、一度作った請求書の情報をもとに会計ソフトに売上を登録する作業も必要ですし、得意先から領収書の発行を求められるケースもあります。
このように、「請求書」と一口に言っても、その周辺の業務も含めると、皆さまにとっては、心理的にも、作業時間的にも負担が大きいというのが実情ではないでしょうか？

freeeでは、以下のように、「請求書」関連作業をラクにしてくれる機能がそろっています。
・標準フォーマットがあり、必要な項目を埋めるだけで請求書が作成可能
・源泉所得税は自動で計算される
・請求書の作成完了と同時に、売上の帳簿付けも自動で完了
・クリック一つで領収書も作成可能

→画面左部のガイダンスに従い入力すると、簡単に請求書が作成できる。

２．freeeでカンタン「入金管理」

請求書を得意先に送っただけで安心していませんか？例えば、請求書が届いていなかったり、先方の手続ミスによって、売上金が期日になっても入金されていない、という可能性もゼロではありません。
仕事をしたのにお金が入ってこない！、なんて、起業家にとっては死活問題ですよね。
ただ、これも、Excelなどで管理しようとすると手間がかかってしまいます。
freeeであれば、請求書を作成したり、請求書を作成しないケースでも売り上げを帳簿付けしたりするときに、「期日」を登録することで、自動的に入金管理リストが作成できます。

　　→自動で作成された入金管理リストで、回収状況が一目瞭然

３．「支払管理」もできる

利用、購入のタイミングや先方都合によってバラバラのタイミングで届く請求書に対する支払事務も、freeeであれば効率的に管理できます。
従来型の支払管理では、会計ソフトの外で支払期日や支払状況の管理を行うとともに、支払の後で会計ソフトに帳簿付けを行う、という二度手間が発生してしまいます。
freeeでは、まず最初に受け取った請求の帳簿付けを行います。このときに、「支払期日」も同時に登録しておけば、「買掛レポート」という未払いリストが作成できるので、いつまでにどこに幾らを支払う必要があるのか、一覧で確認でき、支払い漏れのリスクも低く抑えることが可能です。帳簿付けを行うならば、管理も一緒にできるfreeeで行うと効率的ですね。

→未払のリストも自動作成

４．わりとラク！「固定資産管理」

高額な備品などを購入すると、「固定資産」に該当し、複数年に按分して経費を計上する「減価償却」という処理をする必要があります。この固定資産は、複数年に渡って管理する必要があるので、固定資産台帳を作成して管理するのが通常ですが、freeeはこの固定資産台帳機能もあり、さらには減価償却費の自動計算、自動帳簿付けも可能です。

→必要な項目を埋めるだけで、台帳が自動作成され、減価償却費も自動計算・自動で帳簿付けされる。

いかがでしたでしょうか？
今回ご紹介した機能は一部ですが、クラウド会計freeeを活用すれば、面倒な経理事務も、少ない労力でこなすことができます。
また、“クラウド”ソフトであるメリットを活かして、経理作業を外注し、ご自身の時間をもっと有効に活用していただくことも可能です。次回の記事では、freeeとスーパー秘書™を組み合わせて実現できるアウトソーシング例についてご紹介します。

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この記事の執筆者


公認会計士・税理士
矢野会計事務所 所長
つながるサポート株式会社 代表取締役
矢野裕紀

会計事務所では、認定アドバイザーとして、中小企業向けクラウド会計ソフトfreeeの導入支援や、個人起業家向けのfreee活用サポート“やのナビ”を展開。また、freeeファンの会計人のコミュニティ「freee“マジ価値”meetup東京」のリーダーを務め、情報発信にも力を入れています。 つながるサポート株式会社（“つなサポ”）では、「1/1のひとつなぎ」をキャッチコピーに、コミュニティ運営、イベント企画、セミナープロデュース、情報発信を行っています。スキルアップをしたい人、課題や悩みを持った人と、その達成、解決を手助けしてくれる人とがつながるサポートをしています。