2024年4月8日
2018年12月17日
皆さん、こんにちは。クラウド会計freeeの認定アドバイザーとして活動している公認会計士・税理士の矢野裕紀と申します。前回の記事では、クラウド会計freeeを活用し、効率的に「経理事務」を行う方法をご紹介しました。今回の記事では、freeeとアウトソーシングサービスを組み合わせて活用するメリットについてお伝えします。
1.面倒なセッティングが不要
freeeをお使いの場合、アウトソース先の作業担当者のメールアドレスをfreee内に登録するだけで、すぐにアウトソーシング作業を始めることができます。
これが、従来型の、PCへのソフトインストール型のソフトの場合には、まず、インストール用のディスクの手配が必要となったり、作業車となり得るのが、ディスクを読み込めるPCを持っている人員のみであったりと、経理事務のアウトソーシングを開始するまでに煩雑なやり取りが発生してしまいます。
始めたいときにすぐ始められるという意味で、freeeはアウトソーシングサービスとの相性が抜群
と言えます。
参考:会計freeeのメンバー招待方法
注意:個人事業主はスタンダードプラン以上の契約が必要です。
2.アウトソース先とのやり取りが効率的
freeeの「コメント機能」を活用すると、アウトソース先の担当者とのやり取りがスムーズになります。
freeeでは、登録した仕訳(取引)に対して宛先を設定してコメントをつけることができます。そして、そのコメントは、宛先となったユーザーにメールとして届きます。
届いたメールにはリンクが貼ってあり、それをクリックするとfreeeの該当のページをすぐに確認することができます。例えば、アウトソース先が、皆さまから受領した領収書を経費として登録する際、領収書を見ただけでは支出内容が判明せず、登録作業ができないという状況が発生したとしましょう。このとき、一旦、支払を仮払金として、仕訳にコメントをつければ、仮の状態で登録した仕訳の情報とともに、皆さまに質問がメールで飛んでいくので、すぐにどの取引か確認することができます。コメントだけでわかりづらい場合には、アウトソース側で該当の領収書の写真を取り、添付することができます。
文章では伝わりづらいかもしれませんが、freeeの機能を利用して、帳簿付けと直接関連付けて不明事項の確認をすることで、効率性が格段に高まります。
参考:会計freeeのコメント機能
3.経営状況を知りたいときに把握できる
上記は一例ですが、すぐにアウトソース先に作業を任せることができ、コミュニケーションも取りやすいfreeeを活用することで、自社・ご自身の事業の現状がタイムリーに把握できるようになります。
少し話がそれますが、自動車に搭載したカーナビを思い浮かべてください。知らない場所に行く時でも、カーナビを利用すれば比較的簡単に目的地にたどり着くことができます。カーナビの便利な機能のひとつとして、「現在地をタイムリーに把握できる」ことがあります。自分の居る場所が分かれば安心感がありますし、仮に予定の順路をそれてしまっても、現在地が分かればすぐに進むべき方向が修正できます。
経営にもカーナビのようなツールがあると便利ですが、会計システムが経営にとってのカーナビ役を担っていると私は考えています。どれくらいの売上があり、どれくらい経費がかかっているか、なるべくタイムリーに把握することで、経営の安心感が生まれ、次に取るべきアクションが見えてきます。
freeeはそんな現状把握、そして未来に役立つレポート機能も充実しているので、単なる過去の集計としてだけではなく、この先のアクションに役立つ情報源として会計システムを活用してみてください。
参考:freeeのレポート機能
このように、クラウド会計freeeとアウトソーシングサービスを組み合わせて活用すれば、面倒な経理事務を効率的に外注し、ご自身の時間をもっと有効にお使いいただくことができます。皆さんが、「本業である高い付加価値を提供できる仕事」に集中できるように、freeeとアウトソーシングサービスを組み合わせて活用することにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
この記事の執筆者
公認会計士・税理士
矢野会計事務所 所長
つながるサポート株式会社 代表取締役
矢野裕紀
会計事務所では、認定アドバイザーとして、中小企業向けクラウド会計ソフトfreeeの導入支援や、個人起業家向けのfreee活用サポート“やのナビ”を展開。また、freeeファンの会計人のコミュニティ「freee“マジ価値”meetup東京」のリーダーを務め、情報発信にも力を入れています。 つながるサポート株式会社(“つなサポ”)では、「1/1のひとつなぎ」をキャッチコピーに、コミュニティ運営、イベント企画、セミナープロデュース、情報発信を行っています。スキルアップをしたい人、課題や悩みを持った人と、その達成、解決を手助けしてくれる人とがつながるサポートをしています。