デジタル時代のチームビルディングとは?

2024年6月20日

2020年4月21日

リモートワークに取り組む企業の増加

最近、リモートワークに取り組む企業が増えてきました。

あなたの職場でもリモートワークを検討し始めているのではないでしょうか。

一方で、既にリモートワークを実施し始めた企業からは「コミュニケーションが取りづらい」という声も聞こえてきます。

ある大手食品メーカーでは、全社員でリモートワークに取り組んだことで上司と部下とのコミュニケーションが希薄 になったという結果も出ています。

このように職場のデジタル化が進む中では、どのようにチームでのコミュニケーションを行っていけばよいのでしょうか。 今回はリモートワークにおけるチームビルディングについて解説します。

リモートワーク時代が本格的に到来!

1.リモートワーク時代が本格的に到来!
調査会社であるIDC JAPANの調査によれば、日本のリモートワーク導入企業は14万社程度と推測され、2022年には倍以上の29万社に到達することが予想されています。 一方で昨今の社会情勢の影響でリモートワークを導入する企業は急激に増え、都内では企業の約3割程度がリモートワークを行っています。

いまがまさにリモートワークの普及段階。

リモートワーク時代到来で、これからの世の中はどうなっていくのでしょうか?

あらゆる場所が職場に

ワーケーションという働き方も

当然ながら職場が自宅やカフェなど、会社以外の場所に変わっていきます。

最近ではワーケーションと呼ばれる旅行と仕事を組み合わせた働き方も生まれています。ワーケーションとは、観光地に滞在しながらリモートワークをする働き方です。

このようにリモートワークの普及が進むとあらゆる場所で仕事ができるようになっていくでしょう。

固定のオフィスがいらなくなる

固定のオフィスをやめ、コワーキングスペースをオフィスにする企業も少しずつ増えています。 企業経営において真っ先に削減対象になるのが固定費です。

一般的に広いオフィスを借りているほど家賃は高くなります。

リモートワークを活用すれば、オフィスの家賃を削減できます。これから固定のオフィスを持たない企業もさらに増えてくるでしょう。

スーツも訪問営業も不要に

職場のデジタル化でスーツも訪問営業も不要
最近は名刺交換もデジタル化し、ビジネス用SNSで気軽につながれるようになりました。また、営業向けのITツールも進化し、WEBだけで営業活動が完結できるようになっています。

自宅でも営業活動ができてしまうため、訪問する機会が大幅に減るでしょう。

また在宅勤務の広がりにより、カジュアルな服装で仕事をする方が増えています。

訪問営業がなくなれば、スーツで仕事する文化も少しずつなくなっていくかもしれません。

このように、リモートワークの広がりは単なる働き方の変化だけでなく仕事文化までを変えることが予想されます

リモートワークはチームの何を変えたのか?

リモートワークはチームの何を変えたのか?

こうしたリモートワークの広がりは、チームでの働き方にどう影響を与えているのでしょうか。

人間関係が変わる

オフィスワークは、物理的に会社にいることで人間関係が形成される側面があります。

同じ部署の方と距離が近い一方で部署間の壁を感じることも多いでしょう。

一方でリモートワークでは物理的な距離がなくなります。

そのため、普段から他部署との関わりがある方はより一層連絡が取りやすくなる一方、オフィスでも他のメンバーと疎遠な方はますます疎遠になる傾向が見られます。

成果は実績だけで判断される

リモートワークでは、仕事をしているプロセスが見えないため仕事の成果はすべて実績で判断されます。

オフィスワークでは上司が部下の様子を常に把握できるため、「あいつは頑張っている」という主観的な評価になりがちです。

しかしリモートワークではお互いの様子がわからないため、仕事の成果物だけで評価が決まるようになります。

一人の時間が長くなる

リモートワークではオフィスでの仕事よりも、他の人と会話をしない時間が増えます。

一人の時間が増えることで、集中できる半面、個人の判断で仕事を進めがちになります。 積極的に自分からコミュニケーションをとらなければ、物事が進まない状況になっていきます。 このようにリモートワークでは、チームよりもより個人の働き方に仕事のプロセスや成果依存するようになっていくと考えられます

リモートワークでもコミュニケーションが活性化する方法

リモートワークでもコミュニケーションが活性化する方法

組織での仕事が個人の働き方に依存するようになると、チームワークが低下して生産性が下がる可能性があります。

また、自宅でのリモートワークでは気が緩んで集中できず仕事がうまく捗らないケースも出ています。

リモートワークでも高い生産性を維持しながら仕事を進めるには、どのようなコミュニケーション方法がよいのでしょうか。

カジュアルミーティング

近くの席の人と気軽に話せるオフィスワークと違い、リモートワークでは用件のみの打ち合わせが中心になりがちです。

そこであえて仕事中に会話を楽しむ時間をつくるとよいでしょう。

ビデオ会議ツールを使ってお互いの近況や悩んでいることを積極的に話す場をつくることで、オフィスワークよりも互いのことを知ることも可能でしょう。

服装もカジュアルなもので参加できるようにすれば、和やかな雰囲気で話すことができます。 定期的に話すテーマを決めてカジュアルなミーティングをするのは、リモートワークにとてもおすすめです。

定期的なカジュアル面談

リモートワークになると「社員がさぼるのではないか?」という心配を持つ経営者もいらっしゃるかもしれません。 しかし、実際は逆に「働きすぎる」傾向になると、10年以上リモートワークを実施している我々は感じています。 定期的にカジュアル面談を実施し、社員のモチベーションや体調の変化、困っていることがないかなど気を配ることが大切です。

リモートならではの楽しい工夫

オンラインでランチ会

リモートワークでしかできない取り組みを行うのもおすすめです。

最近はやっているのがリモート飲み会やリモートランチ会です。

お互いに自宅で好きな食べ物や飲み物を持ち寄ってビデオ会議ツールを使いながら語りあいます。

リアルでの飲み会と違い、目上の人に気を遣うこともなければ、お酌をする必要もありません

普段よりも違った雰囲気で盛り上がることができます。

より進んだ企業では、オンラインゲームを活用した集まりを企画しています。

このように、リモートを活用したイベントを実施するのはチームワークづくりにとても有効です。

積極的なフィードバック

リモートワークでは積極的なフィードバックがモチベーションアップにつながる
部下を持つ方であれば、日頃以上に積極的に部下の仕事ぶりにフィードバックを行いましょう。

リモートワークでは部下は孤独を感じることがあります。

何かしらの仕事の成果や進捗があった時だけでなく、連絡をする際や相談の際にチャットツールの「いいね」ボタンなどを通じて共感やフィードバックを示すとよいでしょう。

部下の相談を待つだけでなく、上司側から積極的にコミュニケーションをとっていくことも重要です。

リモートワークではITツールをうまく活用することで、なんでも話しあえる心理的安全性の高いチームづくりをすることがとても重要です。

まとめ

リモートワークの普及は、いままさに日本の仕事文化を変えようとしています。

それだけでなく、これまでのチームでの仕事の進め方から、より個人の働き方に依存した仕事の進め方が中心になってきそうです。

こうした変化の時は、普段の組織の本質が現れてきます。

普段、実は仲が良くないチームだとより一層疎遠になり、反対に関係性の深いチームではより生産性が向上します。

ITツールを積極的に活用しながら、リモートワークでも何でも話せる心理的安全性の高いチームを目指していきましょう。