2024年11月26日
福利厚生とはワークライフバランスの向上、健康管理、スキルアップを目的として、企業が従業員に提供するサービスです。
制度設計の手間がかかり、費用負担も必要なため、余裕のある大企業にしかできないと思っていませんか。
実際、スモールビジネス事業者の福利厚生は最低限のものしかないケースが多いのですが、だからこそ、福利厚生を充実させるだけで他社との差別化ができ、優秀な人材の確保につながるのです。
この記事では、福利厚生を導入すべき理由、スモールビジネスでも導入しやすい福利厚生サービスなどを詳しく解説します。
少ないコストで社員を満足させる福利厚生のコツを提供しますので、ぜひご覧ください。
スモールビジネスでも福利厚生を取り入れたほうが良い理由
従業員のモチベーションの向上、企業の競争力強化という2つの理由が挙げられます。
それぞれ詳しく見てみましょう。
従業員のモチベーション向上や離職率低下につながる
福利厚生が充実していると、従業員は自身が大切にされていると感じるものです。
各種サービスは賃金への上乗せと捉えることもできます。
その結果、仕事に対するモチベーションが向上、企業への愛着・エンゲージメントも高まり、離職率が低下します。
長期的な視点で見ると、離職率の低下は新規・中途採用やトレーニングにかかるコストの削減になるため、企業にとって大きなメリットといえるでしょう。
また、良い福利厚生を提供する企業は社会的に高く評価されることもあり、この企業で働きたいと思う人が増えます。
少子高齢化が進む日本では15~64歳の生産年齢人口が減少していくため、今後、ますます人材確保が困難になっていくことが予想されます。
福利厚生を充実させることは、優秀な人材の確保にもつながるのです。
企業の生産性アップにつながる
優秀な人材の流出が防げると、経験やノウハウが社内に蓄積されていきます。
そのため、自然と競争力が強化され、企業として大きく成長できるでしょう。
また、健康診断の費用負担、メンタルヘルスの窓口設置といった健康に関する福利厚生を導入することで、不調の早期発見・早期治療が実現。
体調やメンタルの不調で長期休業する従業員が減少していくでしょう。
従業員が生き生きと健康的に長く働ける環境が整えば、企業の生産性もアップしていきます。
このように、福利厚生に少し力を入れるだけで、長期的な視点で見たら大きな利益を生むことになるのです。
福利厚生の種類
福利厚生は大きく2つに分けられます。
厚生年金への加入、有給休暇の取得、傷病手当金の給付といった法律で定められた福利厚生は、どの企業でも導入されています。
この法定福利に関しては企業規模に関わらず、内容に大きな差はありません。
一方、住宅手当・家賃補助、通勤手当、家族手当、資格取得支援、各種サービスの利用料の補助といった法定外の福利厚生は、企業によってさまざまです。
一般的に、資金力のある大手企業は法定外の福利厚生を充実させ、従業員のエンゲージメントを高めています。
ここでは法定外の福利厚生を中心に詳しく解説します。
健康管理に関する福利厚生
従業員の体と心の健康を維持・向上させるための福利厚生サービスです。
人間ドックや予防接種の費用補助などは、既に多くの企業で導入されています。
健康を維持するためにジムの利用料金を補助したり、栄養バランスの良い食事がとれるように食事手当を支給したりすることも、福利厚生の一環です。
他にも定期的に健康や食に関するセミナーの実施し、従業員の意識を高めることも大切でしょう。
近年、メンタルヘルスへの関心が高まっています。
専門家によるカウンセリング窓口を社内で設置するのは難しい場合、外部のカウンセリングサービスやメンタルヘルスサポートプログラムと提携することもできます。
いずれにしろ、気軽に相談できる環境をつくることが大切です。
働き方に関する福利厚生
これからの時代はワークライフバランスを保ちつつ、快適な労働環境を提供することが企業に求められます。
たとえば、リモートワーク(テレワーク)、フレックスタイム制度、時短勤務など柔軟な働き方を導入することも福利厚生のひとつ。
他にもコワーキングスペースやレンタルオフィス利用費の負担や補助、旅行先で観光を楽しみつつリモートワークを行うワーケーションの導入や費用補助なども挙げられます。
コロナ禍でリモートワークが定着した企業も多いでしょう。
自宅で作業する従業員のために、インターネット回線の費用、デスク・チェアの購入費用などを支援している企業もあります。
柔軟な働き方ができることは、育児・介護と仕事を両立している従業員が働きやすくなるだけでなく、多くの従業員のワークライフバランスの向上に役立ちます。
家族に関する福利厚生
従業員だけでなく、社員を支える家族に対してのサポートも重要です。
既に育児・介護休業法で育児休業、介護休業、短時間勤務制度などが定められているため、導入している事業者が多いでしょう。
さらに踏み込んでサービスを向上させることで、社員の満足度を高めることができます。
たとえば、子どもが3歳になるまでしか利用できない短時間勤務制度を、子どもが小学1年生まで利用できるようにするなどの条件緩和は、さまざまな企業で行われています。
他にも、社内に託児所を設置する、子連れ出勤を可能にする、保育施設やベビーシッター、家事代行の費用を補助する、家族旅行の費用補助やレジャー施設の優待サービスなどを導入する企業が増えています。
家族を職場に招待して職場見学や懇親会を行うファミリーデイのようなイベントは、家族の企業への愛着を高めることにもつながるでしょう。
家族へのケアまで行うことで従業員は仕事に集中しやすくなり、企業全体のパフォーマンス向上につながります。
スキルアップに関する福利厚生
社員の成長とキャリアの発展を支援する福利厚生で、会社の成長と直結する分野です。
たとえば、企業内で勉強会やセミナーを定期的に開催してスキルや品質の向上を図る、管理職養成のためにリーダーシップ研修を行う、新人・若手社員に向けてビジネスマナー研修を行うなどが挙げられます。
外部講師を招いたり、外部研修を利用したりする場合、費用は会社負担とすると従業員の利用を促進できるでしょう。
最近はeラーニングを活用し、自分のペースで学べるケースも増えてきました。
他にも資格取得支援として、試験費用や教材費を補助したり、キャリアカウンセリングを実施して従業員のキャリアを支援したりしている企業も多いでしょう。
企業の競争力に貢献しやすい領域なので、積極的に導入したい福利厚生です。
福利厚生を導入する際の選び方
投入できるコストや工数、リソースが限られている小規模事業者にとって、全ての福利厚生を導入することは不可能といえるでしょう。
自社にとって必要な福利厚生は何か、どのような効果を期待するのか、内容と目的を慎重に見極める必要があります。
では、どのように選んだら良いのでしょうか。
次の3点を参考にしてみてください。
社員が本当に求めるものか
社長が必要な福利厚生だと思って導入したり、人気のある福利厚生を導入したりしても、社員が不要だと感じたものは利用頻度が少なくなるため、経費の無駄につながります。
特定の社員しか使えない制度も不満が溜まりやすいでしょう。
福利厚生を導入する際は、アンケートを取る、話し合いの場を設けるなどして、社員の声に耳を傾けましょう。
社員から提案があった制度は自然と利用率も高くなり、膨大な資金を使わずとも企業の魅力度を何倍にも高められます。
自社にとってもメリットがあるものなのか
他社で実績があった福利厚生だったとしても、事業内容、社員の年齢、文化、組織構造が異なるため、自社にとっても同様の効果があるかはわかりません。
特にマンパワーが限られているスモールビジネス事業者の場合、社員の労働生産性の向上、企業への競争率向上を優先し、福利厚生の種類や中身を厳選しましょう。
また、導入後に利用率、社員からの感想、効果などを把握し、定期的な見直しをすることで、より効果を高めることができます。
予算的に継続できるものなのか
素晴らしい福利厚生を導入しても、継続できなければ効果が薄れてしまいます。
住宅手当や資格取得支援、人間ドック費用補助、レジャー優待など、福利厚生には費用が発生します。
社会通念上、相当とみなされる要件を満たしていれば、福利厚生費として計上し非課税にすることができますが、費用が発生することは事実です。
福利厚生の導入・維持コストを見積もり、継続できるものなのかを事前に確認しておきましょう。
最近は比較的ローコストで導入できる福利厚生のアウトソーシングサービスも増えています。
おすすめの福利厚生サービス3選
小規模事業者におすすめの福利厚生サービスを3つ、紹介します。
実際にガイアモーレが社員に導入している福利厚生サービスで、社内からも好評の声が多数上がっています。
・食の福利厚生サービス – チケットレストラン
株式会社エデンレッドジャパンが提供する食に関する福利厚生サービスで、社員のランチ代の半額を企業が負担するというものです。
社員は少ない負担で栄養バランスの良い食事をとることができるほか、社員同士でランチを気軽に楽しめるため職場の風通しも良くなるでしょう。
大手コンビニや全国展開するチェーン店など、全国25万店舗以上の店舗で利用できるため、内勤、外勤、リモートワークなどの勤務形態を問わず、誰でも利用できます。
食事補助の非課税枠を活用し、一定の条件下なら福利厚生費(経費)にできます。
・Perk(パーク)- 一人ひとりに挑むチカラを
Wantedlyが提供する福利厚生パッケージサービスです。
ビジネススキルの研鑽から、フィットネス・ジム、食事の割引といった健康に関するサービス、ファッション、エンタメ、家事代行まで、1000種類以上のサービスのなかから、社員が好きなサービスを選んで利用することができます。
リモートワーク環境でも社員の要望に幅広く応えられるほか、家族が利用できるサービスも充実しています。
自社に合うものだけを厳選するという手間を省いて、社員の満足度を向上させることができお手軽さも魅力です。
複数プランの中から組織人数に合った最適なプランを選択できるため、費用負担も少なくて済みます。
・Resort Worx(リゾートワークス)
株式会社リゾートワークスが提供する福利厚生サービスで、リゾートエリアの会員制施設や一流ホテルを30~80%という特別価格で利用できるものです。
出張、ワーケーション利用のほか、合宿、ミーティング、社員旅行などさまざまな目的で利用できます。
出張が多い事業者にとっては、出張費の削減に貢献するほか、家族も対象となるため、家族旅行手当として使うことも可能です。
上質なリフレッシュタイムを提供することで、社員の創造性の向上に貢献するだけでなく、社員のメンタル不調の予防にも役立ちます。
福利厚生サービスを利用しなくてもできること
福利厚生サービスを契約するにはハードルが高い、社員の人数が少なく導入する余裕がないという方に向けて、福利厚生サービスを利用しなくても従業員の満足度を高めるアイディアを紹介します。
メンタルカウンセリングの導入
メンタル不良に陥ってしまう社員は年々増加傾向です。
労働契約法により、企業は従業員が心身ともに健やかに働けるよう配慮する義務(安全配慮義務)を負っているため、メンタルヘルス対策を行うことが求められています。
臨床心理士や公認心理師、産業カウンセラーなどの有資格者と契約し、気軽に相談できる環境を整えられるのがベストですが、社内に窓口を設置するだけでも構いません。
この場合、個人情報の取り扱い、相談内容の漏洩に厳重な注意が必要です。
マッサージやリラクゼーションのチケット
福利厚生サービスのようにさまざまなサービスから選ぶことはできなくても、職場近くや社員の自宅近くで利用できるマッサージなどのチケットを配布するといったことも、立派な福利厚生です。
こまめに疲労回復を促すことで心身が安定し、精力的に仕事に取り組むことができるでしょう。
社員同士のランチ代の補助
社員同士でランチをすると、新しい企画の話や人事の話など、仕事につながるような会話をしていることがほとんどではないでしょうか?
また、ランチをしながら目標設定や人事的な相談をするなど、社員間のランチは会社の経営や事業推進においてとても重要な役割を果たしています。
まとめ
福利厚生は少しの投資で社員のモチベーション向上、離職率の低下、生産性の向上と大きな効果を得られるものです。
小規模事業者こそ福利厚生を導入・充実させて他社と差別化を図り、優秀な人材の確保に努めましょう。
効果が出るまでに少し時間がかかるため、早めに導入することがカギとなります。
スーパー秘書では、自社にあった福利厚生サービスを探してほしい、導入・維持コストを見積もってほしい、他社の福利厚生サービスの導入実績・結果をまとめてほしいといったリサーチ業務も行っています。
ただ、調査結果を報告するだけでなく、おすすめポイントを付けるなど、忙しい事業者のみなさんが判断しやすいよう工夫して報告します。
まずは、お気軽にスーパー秘書へお問い合わせください。