【決定版】オフィスいる?いらない?ニューノーマル時代のオフィスの選び方

2024年6月19日

2020年7月22日

オフィスいる?いらない?ニューノーマル時代のオフィスの選び方

新型コロナウイルス感染拡大の中で、新しい働き方が普及してきました。
在宅勤務やリモートワークなど、オフィスを前提とした働き方は既に旧時代のものになりつつあります。
一方で新たな時代だからこそオフィスのあり方が見直されているのも事実です。
スモールビジネスの経営者の方の中には、今後もオフィスがいるのかいらないのか迷っている方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回はニューノーマル時代のオフィスの選び方について解説します。

ニューノーマル時代のオフィスのメリット・デメリット

オフィスを持つべきか悩む経営者

これからの時代はオフィスを持つべきなのでしょうか。
大企業でもオフィスを縮小することを決める会社がある一方で、こんな時代だからこそあえてオフィスを持ち続けることを選択した会社もあります。
体力のある大企業ならまだしも、スモールビジネス経営者にとってはオフィスを持つか否かは死活問題になり得ますね。
改めてオフィスを持つことのメリット、デメリットについて考えてみましょう。

オフィスを持ち続けるメリット

一体感が生まれる

社員の会社への帰属意識や一体感

オフィスを持ち続けることは、物理的に会社が存在することを意味します。
例えばあなたも、実家のある場所に帰ると「帰ってきた」という感覚になるでしょう。
人は物理的な帰属意識を持つ生き物です。
オフィスを持ち続けることは、社員の会社への帰属意識や一体感を生み出すことにつながります。
これは自社のオフィスが存在しないバーチャルオフィスでは得られない恩恵です。

自社のブランドにつながる

会社の所在地は、会社のブランディングにもつながります。
例えば東京都の千代田区、港区、中央区に住所を置くことは、昔から日本を代表するオフィス街であるため洗練された会社をイメージさせます。
一方で渋谷区や目黒区はオシャレなIT企業のイメージです。
豊島区や中野区は、アニメなどのサブカルチャーを想起させるでしょう。
このように物理的な会社の場所は、会社のブランドイメージに直結するのです。

オフィスを持ち続けるデメリット

継続的に固定費が発生する

家賃、通信費などの固定費の負担

当たり前ですが、家賃や通信費、光熱費の基本料金など、固定費が継続的に発生することは経営者にとって大きな負担です。
可能であればなるべく家賃を安く抑えたいものです。

書類や荷物が増える

書類や郵送物であふれるオフィス

人は空間があることで物を増やす傾向があります。
広い部屋に住む人は、狭い部屋に住む人よりも荷物が多くなります。
同じようにオフィスがあることで、「ここに置いてもよい」という気持ちがうまれ、ついつい必要ではないものを貯めこんでしまうこともあるでしょう。
オフィス選びは、単なるコスト削減の観点だけではなく自社の企業イメージや社員へ与える影響も考え、投資対効果の面から検討しましょう。

感染拡大防止と生産性を両立するオフィスのあり方とは?

オフィスの感染予防対策

業種や業界によっては、オフィスを縮小または廃止することはなかなか難しい場合もあるでしょう。
そんな時に迷うのが、感染拡大防止と生産性を両立するオフィスのあり方です。

アメリカのオフィス関連製品大手であるSteelcase社は、ポスト・コロナ時代のオフィスのあり方についてガイドラインを発表しています。
Steelcase社は、これからの時代はオフィスが単なる職場ではなく、社員同士を結びつける「場」と定義しています。
その上でまず短期的にオフィスは人との接触を防ぐなど、感染拡大防止を積極的に行うべきだと伝えています。
一方で中長期に、コロナウイルスの影響が終息した場合に備えて、人々が再びつながれるようなネットとリアルを融合したオフィスづくりを行うべきだと主張しているのです。
例えば在宅勤務者とオフィス勤務者が近い距離に感じられるように、オフィスにWEB会議用の大型モニターを設置する、気軽にミーティングできるスペースを設けるなどです。
今はまだ先が見えなくとも、中長期視点で再び社員同士が一つになれるようなオフィスは自社にとってどのようなものなのかを考えておきましょう。

※参考:Steelcase社のガイドライン
https://www.steelcase.com/asia-ja/research/articles/designing-the-post-covid-workplace/

結局オフィスはいるのか?いらないのか?

多くの経営者は、これからの時代のオフィス動向を気にしながらも、オフィスを持ち続けるべきか否か決断を下せずにいるのではないでしょうか。
結局オフィスがいるのか、いらないのかは、自社の事業特性も考慮しながら総合的に判断すべきです。

業種や業界特性を考慮する

専門業の場合、例えばコンサルティング業であればオフィスがなくても事業はできます。
一方で、専門性の高い社員がそれぞれ直行直帰で仕事をしていると会社としての一体感は薄れていきます。
自社の業種や業界特性も考慮しながら、中長期にオフィスを持ち続けることにどんな効果やリスクがあるのかを考慮しましょう。

登記上の住所地は必ず必要

コワーキングスペースを登記用住所で登録

登記上の住所はバーチャルオフィスであっても、自宅であっても構いませんが、いずれにしても住所地が必要であることには変わりありません。
最近ではバーチャルオフィスの価格に少しプラスするだけでコワーキングスペースをオフィスとして持てる選択肢もあります。

オフィスを縮小するなら業務削減も一緒に

現行の日本の制度を考えると、オフィスを持ち続けることがベストな選択肢です。
一方でこの機会にオフィスを縮小したり、見直したりすることはとても重要です。
オフィスを持つか否かを考える前に、改めて業務のあり方についても考えてみましょう。

オフィス整理で業務整理も行う

オフィスも業務もダウンサイジング

あなたの事業は、オフィスでアルバイトや社員を雇用して行うことを前提にしていないでしょうか。
日本では、一度人を雇うと原則的に会社の一方的な理由で解雇することはできません。
人を雇うと、その人のための仕事や仕事のための仕事が少なからず生まれます。
また、オフィスがあることで発生する作業もあるでしょう。
この機会にオフィスの整理を行い、オフィスがあるからこそ発生する無駄な業務がないかを考えてみるのがおすすめです。

低付加価値業務は外注やITツールに任せる

オフィスがないとできない仕事のうち、事務作業はそれ自体があまり付加価値を生み出さない仕事です。
郵便物の仕分け、紙の書類の整理・印刷、はんこを押す作業や領収書の処理など、意外と物理的なオフィスがあることを前提としている仕事は多いものです。
オフィスを縮小するとともに、こうした低付加価値の業務は外注に任せてしまう、もしくはITツールを活用していくのが良いでしょう。

まとめ

在宅勤務とオフィスワークを組み合わせる働き方

在宅勤務やリモートワークを組み合わせれば、オフィスにいなくても十分に仕事ができます。
一方でオフィスは経営者や社員にとって心の拠り所であり、会社のブランドイメージに直結するものでもあります。
この機会に自社におけるオフィスのあり方を見直すとともに、業務の整理も行いましょう。
合わせて、事務作業は外注に出し、自社内では知的生産性の高い業務に集中すべきです。
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