1人社長必見!コワーキングスペースの活用法とトラブル対策

2025年1月20日

コワーキングスペースの活用法とトラブル対策

既にコワーキングスペースを利用している1人社長や小規模事業者は多いでしょう。
テレワークが推進されたことでコワーキングスペースは着実に増えており、スーパー秘書のクライアントにも利用している方は大勢います。

改めて振り返ってみて、上手にコワーキングスペースを活用できているでしょうか?
今のコワーキングスペースに満足していますか?

今回はコワーキングスペースの上手な活用の仕方、トラブルへの対処法、おすすめのコワーキングスペースなどを紹介します。

そもそもコワーキングスペースとは

コワーキングスペースとは

さまざまな年齢、職種、所属の人たちが同じ空間を共有しながら仕事を行うスペースを指します。
英語の「Co(=共同の、一緒に)」、「Working(=働く、仕事をする)」「Space(=場所)」から作られた言葉です。
ただ、空間を共有するだけでなく、利用者が互いに刺激し合い、共創する仕事場であることが大きな特徴です。

コワーキングスペースの主な設備と機能

デスク・チェア・打ち合わせ用のテーブルはもちろん、会議室・ホワイトボード・Wi-Fi環境・コピー機・プリンターなど、仕事に必要なものは一通り用意されています。
個別のデスクが並んでいる、大きなテーブルを共有して使う、ソファ席があるなど、コワーキングスペース内の空間デザインは施設によってさまざまです。

フリーアドレス制であることが多く、利用者は空いているデスク(ブース)を利用して作業をします
資料などを保管できる専用のロッカーが設置されていれば、毎回荷物を持ち運ぶ必要はありません。
施設によっては事前に席が予約できたり、固定席が用意されている場合もあります。
他にも、フリードリンクが用意されていたり、簡単なキッチンがあったりと休憩スペースが充実している施設も多く、快適な環境で仕事をすることができます

交通の便が良いコワーキングスペースが多いため、自社オフィスの物件を借りるには予算面で手が届かないエリアにもワーキングスペースを確保できる点も魅力です。

シェアオフィスとの違い

シェアオフィスは複数の企業や団体、個人が、ひとつのオフィス機能をもつ空間を共有するものです。
デザイン事務所や弁護士事務所などでは古くから盛んに行われていました。
デスクやチェアといったオフィス家具、電話やWi-Fiといった通信環境はコワーキングスペースと大差ありません。

大きな違いは、コワーキングスペースが人との交流を重視しているのに対し、シェアオフィスはオフィスを共有するだけであり、交流を重視していないこと。
また、シェアオフィスを利用するには入会金や保証金の支払いなどの会員契約が必要であり、コワーキングスペースのように会員登録をせず、時間単位で気軽に利用するといったことは基本的にできません。

利用者層

広いスペースは不要だけどオフィスが欲しい、できるだけ低コストに抑えたいと考える1人社長や小規模事業者の利用が多い傾向です。

また、人との交流を重視しているため、さまざまなアドバイスやビジネスチャンスを得られる可能性が高く、起業や独立を考えている人も多く利用しています。
他にも、Webデザイナー・ライター、イラストレーターなどのクリエイティブな職種の人は交流を深めることで新たなアイデアが浮かびやすいため、意図的にコワーキングスペースを活用しています。

価格帯

1ヶ月単位で利用契約を結ぶ月額制と、時間単位で利用できるドロップインの2種類があります。

●月額制の相場

1カ月あたり5,000~30,000円程度です。
日常的に利用する場合はドロップインよりもお得になります。
保証金、入会金、法人登記サービスといったオプション料金は別途発生するものの、オフィスを借りる場合と比較すると、大幅に費用を抑えることができるでしょう。

●ドロップインの相場

1時間300~1000円程度です。
時間帯や、平日か祝祭日といった条件により時間ごとの料金が異なる施設もあります。
利用時間に応じて1回ごとに精算するため、不定期でコワーキングスペースを利用するならドロップインがお得です。

コワーキングスペースでできること

コワーキングスペースでできること

オフィス家具や通信環境が整っているため、一般的なオフィスで行う作業はほぼできると考えておいて間違いありません。
さらに、コワーキングスペースだからこそできることもあります。

個室や固定の仕事スペースの利用

フリーアドレス制が一般的ですが、セキュリティの観点から個室で仕事をしたい、オンライン会議の内容を聞かれたくないという人もいるでしょう。
これらのニーズに応えるため、個室のワークスペースを備えていたり、固定デスクを契約できたりするコワーキングスペースもあります。
弁護士や税理士、宅地建物取引業など、専用のスペースがないと許認可が取得できない業種に就いている場合は、個室が確保できるコワーキングスペースを選ぶようにしましょう。

法人登記・住所利用

コワーキングスペースの住所を使って法人登記をしたり、銀行口座を開設したりすることができます
月額料金に加えて別途料金が発生するケースが多いようです。
しかし、「交流機会の創出」などの起業支援を目的としていないコワーキングスペースの場合、利用できないことがあります。

郵便物の受取と電話の転送

コワーキングスペースに届いた郵便物を、スタッフが代理で受け取ってくれるサービスもあります。
自分宛の電話の転送依頼をしておけば、コワーキングスペース外でも電話を受けることも可能。
コワーキングスペースでは外部のお客様との打ち合わせも可能なため、受付では来客への対応も行ってくれます。
ただ、サービスの有無、内容は施設によって異なるため、利用したい場合は事前に施設に確認が必要です。

会議室の利用

商談や来客対応、オンライン会議に利用できる会議室やセミナールームには、ホワイトボード・モニター・プロジェクターなどが用意されており、自由に利用することができます
ほかの利用者と共同で利用するため、事前予約が必要なことが一般的であり、追加の利用料金が必要になる場合もあります。

セミナー・交流会の開催

コワーキングスペースでは積極的に交流イベントや勉強会が企画・開催されるなど、交流を意識した運営が行われています。
参加して知識を深め、人脈を広げるだけでなく、自社の商品・サービスをアピールする交流会やセミナー、勉強会を開催することも可能です。
開催方法、ルール等はコワーキングスペースによって異なるため、利用規約をしっかりと読み込みましょう。
セミナールームがない場合はワークスペースをセミナー用のスペースに転用することもあります。

働くだけじゃないコワーキングスペースの活用方法

コワーキングスペースの活用方法

コワーキングスペースは、シェアオフィスやレンタルオフィスと異なり、利用者同士の交流やコミュニティの醸成を重視しています。
そのため、ただ仕事をするだけではもったいないのです。
有効活用するために以下の3つの視点を意識して、積極的にビジネスを拡大していきましょう。

人脈をつくる

特定の企業や業界に長く働いていると、新しい出会いは生まれにくいもの。
コワーキングスペースでは、異業種交流のほか、起業家・フリーランス・会社員など自分とは異なった雇用形態、バックグラウンドやアイデアを持つ人々と気軽に出会うことができます
刺激を受けて、インスピレーションやアイデアを得たり、コラボレーションをしたり、ビジネスパートナーを獲得したりといった、プラスアルファが得られるように意識してみてください。

セミナーやイベントだけでなく、休憩室での自然な会話でも人脈を広げていくことができます。
コーヒー・紅茶・緑茶などのフリードリンクが設置されているケースも多く、リラックスした状態での会話の中から新しい事業のヒントが浮かんでくることもあるでしょう。

チラシ配布など自社サービスのPRに活用できる

チラシを置いて自社サービスをPRできるコワーキングスペースもあるようです。
セミナーは効果的ですが、その場に集まった人にしか自社サービスをPRできません。
常にチラシを置いておくことができれば、自社サービスの認知度を高めることができます

また、さまざまな業種やバックグラウンドを持つ人々が集まる場所であるため、テストマーケティングにも最適です。
製品サンプルを試してもらいフィードバックをもらったという事例もあります。

スキルアップができる

多様な人との出会いは、個人としてのスキルアップにつながります
セミナーやイベント等の情報もコワーキングスペースやHPに掲示されているため、自然と目に入り自分で情報を集める必要もありません。
スキルアップをしなければと意気込むことなく、気軽にスキルアップができるでしょう。

コワーキングスペースのトラブル対策

コワーキングスペースのトラブル対策

複数の人が同じ空間・設備を共有しているため、どうしてもトラブルが発生しがちです。

弊社が運営する日本プロフェッショナル講師協会の会員で、コワーキングスペースを利用したことがある約70名を対象に、コワーキングスペースで実際に体験したトラブルのアンケートをとりました。
実際に起きた事例とともに、対策をご紹介します。

セキュリティ面での心配と対策

仕事で得た情報の漏洩はクライアントの信頼を失います
セキュリティ面の対策は万全にしておきましょう。

知られたくない内容の打合せや情報を扱う場合は個室を利用する

個室を利用せずにオープンスペースで会議がOKの施設の場合、会話の内容が全てもれてしまうことも。
聞かれたくない情報の場合は個室を利用するようにしましょう。

●Wi-Fiのセキュリティを確認する

施設内で提供されるWi-Fiは共有のものです。
利用する場合、定期的にパスワードが変更されているか、暗号化されているかといったWi-Fiのセキュリティを確認しましょう
また、セキュリティレベルの高い情報は共有のWi-Fiを利用せず自分で用意した回線を利用するといった対策も必要です。
また、利用者が多いときにコワーキングスペースのネットが繋がりにくくなったという事例もあります。
個人のWi-Fiも利用できるようにしておくと安心です。

●除き見防止フィルムを活用する

デスクに仕切りがある場合もありますが、交流を優先するコワーキングスペースでは仕切りがないケースがほとんどです。
その場合、パソコンやスマートフォンを覗きこまれることがあります。
重要な情報を扱う時は人が少ない場所に移動したり、覗き見防止フィルムを活用するなど対策をしましょう。

●パソコンから離れる時は画面にロックをかける

うっかりしがちなのが、休憩やトイレに行く際にパソコンの画面にロックをかけない、デスクの上に重要な資料を置きっぱなしにしてしまうといった小さなミスです。
小さなひと手間なので、画面のロックや資料をしまうことを習慣づけましょう

●貴重品はエコバックなどに入れて持ち歩く

なんと、PC用のガジェットを盗まれそうになったという事例も!
ドリンクを取りに行く際など、少しの時間でも離席する際は備品をまとめて入れられるエコバックなどに入れていきましょう。

人間関係の心配と対策

●音や匂い対策で耳栓やマスクは必須

周囲の会話や作業音、人の出入り、施設内のBGMなどが気になり業務に集中できない可能性があります。
また、香水や柔軟剤、カレーやエスニック料理といった匂いが気になるという人もいるでしょう。

音や匂いが気になってしまう場合は、耳栓やマスクの活用や席を移動するなど対策をとりましょう

●「注意」は直接せずに運営にお願いしましょう

相手に直接注意をするとトラブルの元になるため、避けた方が無難です。
気になる場合は、施設の運営や受付等に相談しましょう。

オープンスペースで作業中やたらとコミュニケーションを求めてくる利用者がいて、名刺交換した後セールスDMがバンバン届くようになったという事例を聞きました。

コワーキングスペースでは、他の利用者との交流を重視している人もいます。そのため、集中して作業をしたいときに顔見知りの人から相談される、見知らぬ人から声をかけられるということはよくある話です。
集中したい場合は個室を利用するなど、仕事に合わせて働く場所を変えましょう。

また、運営会社によっては定期的に交流会を設けて利用者同士の交流を促進していることもありますが、常連の会員による内輪のノリのような雰囲気に溶け込めなかったり、仲間意識が強い環境が苦手という人もいるかもしれません。
コワーキングスペースの雰囲気は運営者によって差がでます。
どうしても雰囲気が合わない場合は、思い切って利用する施設を変更することも検討してみてください。

積極的に交流してもなかなか良いビジネスパートナーに出会えないという声も聞きます。
コワーキングスペースでは出会いのチャンスは多いものの、実際に仕事に結びつくケースはそれほど多くありません
なぜなら、一緒に仕事をしたことがない人のスキルやポテンシャルを見極めるのは難しいからです。
なかなか見つからない場合はクラウドソーシングを利用するなど、戦略の変更の検討を視野に入れてみましょう。

座席の確保の心配と対策

フリーアドレス制の場合、自分が使いたいときに使いたい場所が確保できるとは限りません。
確実に席を確保したい場合は、ホームページや専用アプリで席や会議室などのスペースの予約ができる施設を利用することや、混雑状況を確認できるサービスがある施設を選ぶと良いでしょう。

無料で利用できるコワーキングスペースがある?

無料で利用できるコワーキングスペース

多くのコワーキングスペースでは利用の際には費用がかかりますが、無料で利用できる作業スペースは存在します

ただ、無料のスペースは混雑していることが多く、重要度の高い情報を扱う際には向いていません。
異業種の人に出会ってみたい、出先でちょっと仕事をしたいといった場合に有効活用してみると良いでしょう。

安く利用できるコワーキングスペースの探し方

毎日使うなら、できるだけ安く良い施設を利用したいと思うのは当然のことです。
内閣府が運営する「地方創生テレワーク」では、全国の自治体が運営するコワーキングスペースが検索できます
民間が運営する施設よりも安く利用でき、条件を満たせば起業支援金を受け取れるチャンスもあります。
自宅近くとか、二拠点生活をしたい場所など、気になる場所にコワーキングスペースがないか探してみてください。

また、東京テレワークポータルサイト」では、無料利用できるコワーキングスペースの情報が掲載されており、サテライトオフィス情報から検索できます。

都内でおすすめのコワーキングスペースを2つ紹介します。

docomo R&D OPEN LAB ODAIBA 

人とテクノロジーをつなぐ創造の拠点」をテーマにしたコワーキングスペースです。
個別の相談やミーティングなどに活用できる個室会議スペースとワークショップやコミュニティイベントなどが開催できるスペースに分かれており、目的に応じて選ぶことができます。
ドコモグループ社員と一緒にイベントを運営・開催もできるため、エンジニアに特におすすめです。
会員登録を行ってから来館の予約をし、QRコードをかざして入退館する必要があるため、セキュリティも高く安心して利用できるうえ、機材の貸し出しサービスもあります。

Startup Hub Tokyo 丸の内 | TOKYO創業ステーション 

Startup Hub Tokyo(スタハ)は起業を考えている方のサポートをメインとしたコワーキングスペースです。
ラウンジは無料で利用できるので、作業や打ち合わせに活用できます。
本棚には約1500冊以上の書籍が並んでいるため、ビジネスアイデアを考えたり、起業のイメージを膨らませてみたりする際に役立ちます。
起業を目指す人が集まっているため、活発な意見交換ができるでしょう。

先輩起業家であるコンシェルジュが無料で相談を受け付けており、起業に関するセミナーやイベントも、ほぼ毎日のように開催されています。
起業に不安、疑問がある人、仲間と一緒に頑張りたい人は、ぜひ利用してみてください。

おわりに

起業して既にコワーキングスペースを利用している方も多いかと思います。
オフィス環境は整ったけれど、増えてきた事務を誰かに任せたい。
でも社員を雇う余裕がないと悩んでいる方
はいらっしゃいませんか。
それなら、スーパー秘書にお声がけください
オンラインで対応するため、スーパー秘書のワークスペースの用意は不要です。
お客様対応、資料作成といった一般事務から、経理事務、ブログのライティング、動画編集といったクリエイティブな業務、郵便物の代理発送など、さまざまな業務をあなたに代わって行い、ビジネスをサポートします。

ぜひお気軽にお問い合わせください。

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