アフターコロナを生き抜くために小規模事業経営者が今やるべきこと

2024年3月27日

2020年5月19日

アフターコロナを生き抜くために小規模事業経営者が今やるべきこと

昨年から猛威をふるってきた新型コロナウイルス。

欧米ではまだまだ予断を許さない状況が続くものの、最近は少しずつ状況も改善されてきました。

中国では警戒態勢が解除され、日本でも緊急事態宣言が解除され始めています。

この数か月で世の中は一変しました。

政財界の有識者はこれからの世界はこれまでと全く異なるものになると主張します。

そこで今回はアフターコロナの世界に向けて、スモールビジネス事業者が今から取り組むべきことについて解説します。

アフターコロナの世界における3つの変化とは?

少しずつ状況が改善されつつある世の中。

しかし、感染症との付き合いはこの後2年程度は続くとされています。

アフターコロナの世界はどんな世の中になるのでしょうか。変化を読み解いてみましょう。

デジタル化

アフターコロナの世界ではデジタル化が必要

世界的にリモートワークが加速しています。

日本でもZoomなどのオンラインツールを使用する場面が当たり前になりつつあります。
同時に、感染症対策としてキャッシュレス化も急速に進展中です。

またテイクアウト需要の増加により、ウーバーイーツなどネットで注文ができるサービスも拡大しています。

このように、アフターコロナの世界ではこれまでは限定的だったデジタル化があらゆる分野で加速していくことが予想されるでしょう。

コミュニティ化

アフターコロナの世界ではコミュニティ化が必要

コロナ前の世界では、人と会うことが簡単にできました。

たとえ自分とは価値観が合わない人とであっても、仕事やプライベートで会うことが当たり前でした。

しかし、人と簡単に会えない現在では、人々は本当に会いたい人とだけ会うようになりつつあります。

外出自粛が続く中では、よほどのことがなければ、会いたいと思わない人にわざわざ会おうとはしないでしょう。

反対に価値観が合う人同士の結び付きが強まり、オンラインツールやSNSを通じて地域や場所を超えたコミュニティが形成されつつあります。

このように、アフターコロナでは価値観が会う人同士がインターネットを通じてつながることがさらに当たり前になっていく事が考えられます。

無店舗化と無人化

アフターコロナの世界では無店舗化が必要

感染症との付き合いがしばらく続く状況において、事業者は人と人が接触を避けられるような仕組みを整えています。

店舗を中心に事業展開する事業者であれば、店舗のないオンライン販売やデリバリーに切り替える方も多いでしょう。

また、スーパーやコンビニなどでも無人レジが普及し始めています。アフターコロナの世界ではこうした無店舗化や無人化が当たり前のではないでしょうか。

アフターコロナ時代に顕在化する顧客ニーズ予測

では、こうした世の中の変化が起こると人々にはどんなニーズが顕在化するのでしょうか。
アフターコロナ時代の顧客ニーズを予想してみましょう。

安全志向

アフターコロナの世界では安全志向となる

まず、人々の安全志向が高まるでしょう。

感染症対策によって、人やモノを監視・追跡するトレーサビリティの仕組みが生まれ始めています。

人やモノがどこから来たのか、食品やモノであればどこで生産されたのかを気にする人々がより増えることが予想されます。

より安心でいたい、安全でいたいという気持ちの高まりは、あらゆる分野で安心感を求めるニーズになり得ます。

イベント事業者や飲食店であれば、衛生管理などをはじめとする安心・安全への取り組みが強いアピールポイントになるでしょう。

環境志向

アフターコロナの世界では環境志向となる

世界的に外出自粛が続く中、自然環境が回復しているのをご存知でしょうか。

人がいなくなったハワイでは砂浜にウミガメが戻り、都会では野生動物の姿も目撃されるようになりました。

人々が活動しなくなったことにより、中国では大気汚染が改善され世界的にもCO2量が減少しています。

人々もこれまで人間が環境を破壊していたことに気づき始めました。

アフターコロナの世界では、環境の大切さを実感する人々が増え、もっと自然環境を大事にしようというニーズが増えるでしょう。

チャレンジ志向

アフターコロナの世界ではチャレンジ志向となる

「現在の社会情勢が収束したら、何か新しいことを始めたい。」
そう考える方が増え始めています。

これまでの働き方やビジネスが通用しなくなった人々の中で、これからは新しい生き方を選択したいという思いが高まっているのです。

また人によっては、自粛期間中に資格取得の勉強などスキルアップに力を注ぐでしょう。

このようにアフターコロナでは、新たなことにチャレンジしたいというニーズが大きくなると予想できます。

アフターコロナに向けてスモールビジネス事業者がいまやるべきこと

こうしたアフターコロナにおける社会の変化や顧客ニーズの変化に向けて、スモールビジネスの事業者は何に取り組めばよいのでしょうか。

事業のポートフォリオ化を進める

事業のポートフォリオ化

まず今後の社会変化リスクに備えて、事業のポートフォリオ化を進めることです。

ポートフォリオとは、金融業界で使われる用語で複数の投資対象を同時に持つことでリスクを分散することを意味します。

つまり事業のポートフォリオ化とは簡単に言えば、複数の事業を持つことです。

ただし、いきなり複数の事業を持つのは難しいでしょう。

まずは現在の事業を他の用途や市場に転用できないかを検討しましょう。

例えばパン屋であれば、パンの店舗販売の他にデリバリーや移動販売も考えられます。

また、パンづくりを教える講座を事業化してもよいでしょう。

あるいはターゲットを変えるだけでもよいです。

これまで庶民的な顧客をターゲットにしていたなら、例えば新しいブランドで高級パンを展開してもよいでしょう。

このようにターゲットや用途を変えることで同じ業種でも複数の事業を持つことが可能です。

自社の経営資源を活用して、新たにどんなことができるかを考えてみましょう。

顧客との関係を強化する

Double exposure image of business people handshake on city office building in background showing partnership success of business deal. Concept of corporate teamwork, trust partner and work agreement.

外出自粛により、減少した顧客はなかなかすぐには戻ってこない可能性があります。

この外出自粛という状況は、顧客に本当に信頼されていたかが一番わかるタイミングです。
信頼されていたのであれば、顧客から心配の連絡や励ましの声が届いているはずです。

もしそうでなければ、あなたの事業は顧客にそこまで信頼されていないのかもしれません。

こんな時だからこそ、顧客との信頼関係を強くしておくことが重要です。

経済が本格的に再開した時に備え、やっぱりあなたの製品やサービスを使いたいといっていただけるように顧客に積極的に情報提供をしておきましょう。

デジタルコンテンツをつくる

デジタルコンテンツをつくる

デジタル化が急速に進むアフターコロナにおいては、自社サイトやSNSで顧客に直接アプローチすることが主流になるでしょう。

それに備え、ブログやSNS、そしてYoutubeなどで自社の情報を積極的にコンテンツ化し発信していくべきです。

どんな事業でも何らかのコンテンツを持っています。例えば先ほどのパン屋の例であれば、パンづくりの技術の紹介や、パンの作り方といったコンテンツが考えられるでしょう。

これからは、顧客はますますSNSやネット上でサービスを調べ、購入するようになります。
そのためには良質な情報提供が不可欠です。

自社の経営資源を活用して、顧客に役立つコンテンツを積極的に提供できるようにしっかりと準備をしておきましょう。

まとめ

今回の新型コロナウイルスの影響で多くのスモールビジネス事業者が打撃を受けています。

しかし誤解を恐れずに言うならば、今こそがチャンスです。

時代の変化や新たなニーズをとらえ、自社の経営資源を活用してアフターコロナ時代に展開できる事業を検討しましょう。

ポジティブな経営者たちはもう既に動き始めています。

新たな商機を見据え、ぜひ積極的にチャレンジしていきましょう。