自営業(フリーランスや女性経営者)の産休・育休と仕事復帰

2024年4月17日

2018年9月10日

妊娠・出産はとても嬉しいことです。
しかし、フリーランスや一人で会社を経営している一人経営者 の場合、「産後、私に仕事はあるのだろうか?」と不安に思うことがあるのではないでしょうか。
妊娠・出産を機に、数年間仕事をセーブするという選択をする女性もいらっしゃいます。
しかし、この記事では、「妊娠・出産しても今まで同様に仕事を第一線で続けたい」というフリーランスや一人で会社を経営している自営業の女性のために、妊娠・出産を経ても、第一線で働き続けるための秘訣をお届けします。

産休・育休期間の目安

フリーランスや一人経営者の自営業の場合、会社員が利用できるような「産休・育休」制度を取得することができません。そのため、妊娠・出産して育児で休暇を取得してしまうと、その期間は収入を得ることができなくなります。休暇を取得して仕事をしないことで、「次の仕事がなくなってしまうのではないか?」と不安になる方も多いです。

「産前産後休暇」と「育児休暇」

会社員の場合、産前6週間(双子以上の場合は14週間)の産休を取得できます。また、産後は14週間まで育児休暇を申請できます。
しかし、フリーランスや一人経営者の自営業女性は、このような長期休暇を取得する方はあまりいないのではないでしょうか。

フリーランスや一人会社経営者の自営業女性が妊娠・出産の際に受けられる支援

妊娠・出産は費用がかかり、また産後も育児には費用がかかるものです。
かかる費用は同じでも、
・会社員
・自営業やフリーランス
・一人会社経営者(法人)
では受けられる支援が違います。

妊娠・出産時に受け取れる支援についてご紹介します。

「出産育児一時金」

受け取れる人:フリーランス、自営業、一人会社経営者、会社員
出産時にもらえ、子供1人につき42万円が支給されます。
出典:厚生労働省|出産育児一時金の支給額・支払方法について

個人事業主は国民健康保険から支払われます。フリーランスや自営業は国民健康保険に申請を出す必要があります。

「出産手当金」

受け取れる人:一人会社経営者、会社員
一人会社経営者と会社員が会社の健康保険から受け取ることができます。出産前の 42 日間と出産後の 56 日間のうち、仕事を休んだ日数分のお金が支給されます。金額としては、仕事を休んでいた分の給与の、おおよそ 3 分の 2 を受け取ることができます。
受け取れるお金の基準は「支給開始日の以前12ヶ月間の各標準報酬月額を平均した額」です。
自由に自分の役員報酬額を決められる経営者であれば、意図的に出産前の役員報酬を上げておくという手もあります。
出典:全国健康保険協会|健康保険ガイド 出産で会社を休んだとき

「児童手当」

受け取れる人:フリーランス、自営業、一人会社経営者、会社員
子供が無事に生まれた後は子供が中学校卒業までの間に受け取ることができます。金額は所得や子供の人数・年齢によりますが、月額1万円~15,000円です。

「妊婦健診費用の補助」

受け取れる人:フリーランス、自営業、一人会社経営者、会社員
妊婦検診にかかる費用の補助券がお住まいの自治体で配布され、病院での検診の際に費用負担が軽くなる支援です。補助される金額は、地域によって様々です。

会社員のみが受けられる支援

会社員のみが受け取ることが出来る支援に「育児休業給付金」があります。会社の雇用保険から支給されているからです。

「育児休業給付金」

会社員が雇用保険から受け取れるお金です。子どもの 1 歳の誕生日前日までの間に、育児休業を取得した日数分もらえます。
支給額は、
育児休業期間180日目までだと、
休業開始時賃金日額×支給日数× 67 %

育児休業期間181日目以降だと、
休業開始時賃金日額×支給日数× 50 %

休んでいた分の、これまでの給与のおおよそ3 分の 2 ~半分を受け取ることができます。
基本的には「子どもの1歳の誕生日前日まで」ですが、保育園に入れなかったなど、やむをえない事情があった場合は 2 歳まで延長することが可能です。

このように、会社員の場合は、産休・育休の休んでいる間も手厚いサポートが受けることができて保障があり、安心できます。フリーランスや個人事業主には、仕事をしていない間の収入面の保障はありません。
しかし、フリーランスや個人事業主、一人会社経営者は、自分の自由な時間に仕事ができるので、そのメリットを活かして産前産後もお仕事されている方が多くいらっしゃいます。

フリーランスや一人会社経営者の自営業女性の産前・産後の現状

会社員であれば、会社が育児期間や育児休業給付金、社会保険料の免除制度で休暇中と復帰後を守ってくれます。しかし、フリーランスや一人で会社を経営している自営業の方にはそういった制度もなく、自分で仕事の継続・収入の継続を行わなければなりません。

フリーランスや一人会社経営者の自営業女性は、法律の制度として、産休・育休をとることはできませんが、自分の工夫次第で、産休・育休のような休暇を取ることはできます。自分の体調や忙しさと相談しながら、仕事をしていくことができます。

例えば、出産予定日のギリギリまで働き、産後すぐに復帰される方もいれば、産後は子育てに専念するため少しお休みをされる方など。フリーランスや一人で会社を経営している自営業の方は制度に守られておらず、会社員と比較すると不利で大変のようにも思えます。しかし、考え方を変えて見ると「自分のライフワークに合わせて柔軟に仕事に対応できる」という点がフリーランスや一人で会社を経営している自営業の方のメリットになります。

会社員は一般的には 1 年前後休暇を取得して復帰しなければなりませんが、フリーランスや一人で会社を経営している自営業の方は、「いつ休みにしていつ復帰するか」は自分で決めることができます

では、フリーランスや一人で会社を経営している自営業の女性は、産前・産後にどのような工夫をしていけばよいのでしょうか。

仕事を途切れさせないための出産前半年間の過ごし方

取引先に挨拶、不測の事態に備えて自分のフォローをしてくれる人を探す

フリーランスや一人で会社を経営している自営業の方は、自分一人で仕事をしています。
そのため、特に産前・産後は仕事が回らなくなりがちです。
そして、結果的に顧客に迷惑をかけ、自分の収入にも影響が出てしまう可能性が高いです。

妊娠・出産・育児に伴い、仕事ができなくなるという状況でトラブルになることもありますので、事前に仕事の調整を自分で行わなければなりません。継続的な仕事があり、出産と育児の期間に仕事ができない場合は、できるだけ早い段階で取引先に仕事ができない期間であることを伝え、場合によっては、代理の方に自分の業務を代行してもらえるような準備をする必要も出てきます。

また、自分一人で仕事をしているので、仕事をしていない期間は、仕事を他の人に回されてしまい、次に自分に仕事を依頼されなくなるという可能性も出てきてしまいます。妊娠が確定し、出産予定日もある程度見えてきた段階で、自分の産前・産後のスケジュール、どのように過ごしたいのかを考えて計画し、速やかに行動に移すようにします。取引先には、早い段階で、産休・育休を取得したいことを伝えて理解を得るようにします。

新規の仕事は無理のない程度に

妊娠・出産は自分ではどうにもできないことが多く、計画通りにいかないことがたくさんあります。
産前・産後は無理をして新規の仕事をしないほうが、取引先にも自分のためにもよいでしょう。

代行サービスを活用する

会社員のような産休・育休制度がないため、出産直前ギリギリまで働く方も多いです。
例えば、
・出産直前まで病室でパソコンを使って仕事をする
・直前まで取引先と電話をする
など、経験されている方もいらっしゃいます。

臨月になるとお腹も大きくなり、体にも負担がかかり、動くだけでも大変です。そのため、本業以外の雑務、例えば、伝票整理や請求書の発行などの事務業務は外部に依頼するのもよいでしょう。

産後の子供の預け先の確保

産後、どれくらいのタイミングで仕事を再開するかイメージして計画することになりますが、もし、すぐに再開する場合は子供の預け先の確保をする必要が出てきます。

昨今、待機児童が多い自治体が増えており、年度途中で保育園に預けることはとても難しい状況です。ほとんどが新年度4月入園になる傾向であり、4月入園も難しいケースが多くなってきています。認可保育園の申し込み先は各自治体が窓口になるので、まずは自分の住まいの管轄の保育課で情報収集をするようにしましょう。

また、認可保育園に入園できずに認可外保育園に預ける方も多く、申し込みは各園の対応になるので、妊娠中から保活(子供を保育所に入れるために保護者が行う活動)をして情報収集をしている方が多くなっています。

産後すぐに保育園に預けることはなかなか難しい現実なので、
保育園に預けられるまでは、
・家族にお願いする
・ベビーシッターや一時保育を利用する
など、
事前に情報収集しておくとよいでしょう。

認可外保育園やベビーシッターは費用がやや高めになるので、事前に費用感も調べることで、妊娠・出産・産後にかかる費用の目安もみえてきます。

病院の選び方

出産にあたって、フリーランスや自営業の方は出産する病院選びもポイントになってきます。

出産直前ギリギリまで仕事をする方もいますし、出産当日に取引先と電話やメールをする方もいらっしゃいます。
産後は自分の体調はなかなか思うようにいかず万全ではなく、同時に母子同室で子供のお世話も開始し、疲労もある中で取引先との電話やパソコンを開いてメールをするだけでも体に負担がとてもかかります。そういった中で、仕事がしやすく、また入院中に自分の体を休めるためにも病院での過ごし方は個室にされる方が多いです。

退院後しばらくは夜間の子供のお世話も続いて睡眠不足になるので、「ゆっくりできるのは出産後の入院中」、という声もよく聞きます。

産後の過ごし方

フリーランスや一人で会社を経営している自営業の方は、
・産後すぐに仕事を再開する
・できる範囲で徐々に仕事を再開する
・産後しばらくは育児に専念して仕事をセーブする
いずれかの過ごし方をされることになります。

自分が資本になるため、仕事を休んでいる間は収入がなくなり、また次の仕事もあるかどうかも保障はありません。
産休・育休期間も、継続的に取引先と連絡を取るようにし、出産後は仕事を再開する意欲があることをアピールし、信頼関係を築いていくことも大切です。
休暇中は自分なり仕事に関する情報収集や勉強を努力し、スキルの面を高めて、仕事を完全にシャットダウンするのではなく、次のステップに向けての産休・育休を意識するのもよいでしょう。
それは、復帰後に仕事の感覚が取り戻せやすく、取引先との関係もスムーズになっていきます。

仕事再開後の過ごし方

仕事を再開すると、育児もあるので、これまで通りにはなかなかスムーズにいかなくなるのは事実です。

フリーランスや一人経営者の自営業の方は、会社員とは異なり、働く時間も場所も自分で調整しやすいため、自分のライフスタイルに合わせて働きやすさはあります。

昨今、待機児童が増加しすぐに保育園に子供を預けることがなかなか難しいので、下記の周囲の協力ITツールを使って仕事と育児、家事の両立をされる方が多いです。

家族の協力

例えば、下記のような家族間での協力があることで仕事と家庭の両立につながります。
・仕事をしている間だけ、親族に預けて子供の世話をしてもらう
・家事や買い物などをお願いする
・家族に近所に引っ越してきてもらう
・自分が家族の近所に引っ越しをする

ベビーシッターサービスの利用

新生児からのお世話が可能なサービスもあり、しっかりとトレーニングを受けている方が子供の世話をしてくれます。
ただし、費用は時間当たり2,000円~3,000円であり、高いことがデメリットです。

シルバー人材センターの利用

昨今、各自治体で料理、掃除、買い物などを代行してもらえるシルバー人材センターが増えています。民間サービスもあります。
特徴としては費用が手頃(時間あたり1,000円前後)であり、料理は家庭の味が楽しめるというメリットもあります。
ただし、シルバーさんが見つからない場合や申し込みから開始まで時間がかかることがあったり、毎週決まった曜日であったりと、融通が利かないというデメリットがあります。

ネットスーパーやネット通販の活用

産後は子供のお世話に付きっきりになり、その中で仕事も再開すると、なかなか外出をして買い物をする時間を確保することが難しくなってきます。
最近は料理をする時間も手間も省ける、簡単に調理するだけの料理キットも販売されています。
ネットスーパーやネット通販を活用することで、時間の節約にもつながります。

オンライン業務アウトソーシングサービスの活用

スーパー秘書™」のような実務を代行してもらえるサービスを活用することで、本業以外のことに追われずに本業に集中して仕事と育児を両立しやすくなります。

これらの外部の協力には多少は費用がかかってきますが、少しでも自分の産後の体調への負担や育児の疲れを減らせ、仕事と家庭の両立にもつながるので、選択肢としてあることを知っておくとよいでしょう。

一人会社経営者の自営業女性の妊娠・産休の体験者の声

これまで述べてきたように、フリーランスや一人会社経営者の自営業女性にとって、の産休・育休は会社員とは違います。会社員のような産休・育休制度がなく、受けることができる支援も少なく、仕事を休めば収入は無い・復帰後は仕事がこれからもあるか分からないという状況になるからです。

では、どうやって乗り越えてきたのか、今回、体験者にお話を聞きました。


産後仕事を維持できるか不安が大きかった

   Aさん

2人のお子さんがいらっしゃる、ホームページの制作、WEBコンサルティング、HP制作の会社を経営されているAさん
社員がいない一人会社なので、Aさんが休めば仕事が止まってしまいます。そうなると、お客さんは困ってしまいます。
一人目の妊娠・出産の際は、完全な産休・育休は取れないだろうと覚悟をしていたそうです。
とはいえ、やはり今までのようなレスポンスは難しくなる可能性がありますので、
「既存のお客様の満足度が下がってしまうのではないか」
「仕事が途切れてしまうのではないか」
という、不安とプレッシャーが一番大きかったと語ります。

「自分が制作したクライアントのWEBサイトなどは、ずっと自分が面倒をみたい」
そう思っているので、なおさら既存のお客様との関係を途切れさせたくなかったそうです。

産前の妊娠中はどのように過ごしましたか?

出産前後に顔を合わせる予定が無い取引先には、出産のことは言わなくてもいいと思っていました。
おなかが目立ってきた頃にお会いするお客様には、「もうすぐ出産なんです!」とあえて明るく何でもないことのようにお伝えしていました。「来月旅行なんです!」というようなノリで。
ほとんどのお客様からは「おめでとう」とおっしゃっていただけました。しかし、少し不安な顔をされている方もいました。「出産前後、うちのホームページの仕事やってもらえるよね?出来る?」と。
そのお顔を見て、「やっぱり仕事を頼むほうからすると、不安なんだな」とあらためて感じました。
そのため、既存のお客様から安心して産前・産後にも仕事をご依頼いただけるよう、同業者と契約をして、私に何かあった場合は代行できるように調整をしました。(結果的には、代行してもらうことはなかったのですが)
また、新規の仕事はすべて断っていて、既存の取引先のお仕事を中心に丁寧に対応しました。既存のお取引先分の売上維持はできましたが、新規取引は控えていたので、売上自体は1/3ほどダウンしました。

産後はどのように過ごしましたか?

実は、出産当日も仕事しており、出産後入院中も取引先とメールをしていました。きっとそうなるだろうと思っていたので、個室で入院できる産院を選びました。
産後はベビーシッターを活用しました。1時間あたり3,000円と、決して安くない金額ですが、今後のための投資だと思って利用していました。
さらに、両親が近くに引っ越してきてくれたので両親のサポートもあって仕事と育児を乗り越えることができました。
「子連れで買い物に行く1時間がもったいない、その分仕事したい」という気持ちがあり、ネットスーパーを活用して、時間を節約したりもしました。
保育園についてですが、一人目の際は、出産後、すぐに認可保育園の申し込みを複数しました。しかし、残念なことに個人事業主なのでポイント制の必要な指数が低く、保育園に入れませんでした。そのため、2年間はベビーシッターと家族のサポートで乗り切りました。子どもが2歳になったら、近くの幼稚園に預けることができました。

産前・産後で一番大変だったことは何ですか?

出産前のつわりの時期が辛かったです。打ち合わせの前の移動中、駅の階段を上ると動悸がして、「これはもう通常の自分の体ではないな」と実感したことを覚えています。それでも打ち合わせに行く必要があったので、その時期は大変でした。
さらに、貧血気味で頭がぼーっとしてしまうので、なかなか以前のように仕事がはかどりませんでした。

その際、どのように工夫されたのですが?

無理はしないほうがいいと思いましたので、仕事について、自分で抱え込まずに、デザインやコーディングなどの外注を増やすことにしました。

産前・産後を振り返ってみていかがですか?

出産は最後までどうなるかが分かりませんよね。私自身も、子供が無事に生まれてくれるか不安でたまりませんでした。幸運にも健康に生まれてきてくれたので、産後すぐに仕事をすることができました。
結果的には私の出産に大きなトラブルはありませんでしたが、出産は女性にとって大きなリスクですよね。
自分ではどうにもならないことで、自分のやりたい仕事ができなくなる可能性があるって、本当に女性って大変だよなと思いました。
ちなみに、出産がゴールデンウィーク中だったので、ほとんどの取引先が休暇中で、病院では比較的ゆっくりできました。とはいえ、数件のメール問い合わせなどはありましたが。
産後は「ベビーシッター」を利用していたのですが、その支払いが毎月10万円前後。「ベビーシッター代は経費にならないのですか?」と税理士さん聞いたのですが、ダメでした。仕事のために使うサービスなので、経費になればいいのにと思うのですか。
仕事・家事・育児でもかなり忙しかったので、今思うと、もっと業務を外部に依頼していればもっと子供と遊ぶ時間もとれたかな。「スーパー秘書™」のようなオンラインアウトソーシングサービスがあったら、ぜひ依頼したかったです。

産前・産後にオンライン業務アウトソーシングサービス「スーパー秘書™」 を利用するとしたら、どんなことを依頼したかったですか?

1. 請求書の発行

自営業の一人社長ですので、何でも自分で対応しなければならない状況で、自分で請求書の作成、印刷、押印、封入、宛名印刷などをしていました。いくつも取引先があり、産後に請求書を発行して郵便局に行くことにとても手間がかかっていました。あの時、代行先があったらよかったのに・・・と思います。

2. メルマガで使うデータ収集

先日、ちょっと変わった面白いデータをもとにしたメルマガを配信したら大変反響が良かったのですが、そのデータを見つけることはすごく手間がかかりました。私の代わりに「こういうグラフや論文があるよ」などと面白いデータのネタを収集してリストアップしていただけたら嬉しいですね。

3. データの打ち込み

会計データの打ち込みや、お客様から頂いたFAXをテキストにおこすのも手間がかかる作業です。本来自分が時間を割きたくない雑務を「スーパー秘書™」のような代行サービスにお願いしたかったです。自分にしかできない本業に集中できる環境になれたら、とってもいいですよね。当時、3万円代でこのようなサービスがあることを知っていたら、絶対に使っていました。

ちなみに、Aさんは、受け取ることができた産前・産後支援として、「出産育児一時金」、「出産手当金」(会社役員として、会社の健康保険が適用)だったとのこと。しかしながら、会社役員は雇用保険に入れないので、育児休暇中の「育児休業給付金(雇用保険から支給)」はなかったとのこと。

なお、自営業の会社役員の場合、育児休暇中でも役員報酬を今までと同様に毎月定額で支払って役員報酬を会社の損金算入にするか、役員報酬変更手続きに従って役員報酬を減らすか、無給にするか、どれが会社にとって良い方法なのか、税理士に相談すると良さそうです。

おわりに

フリーランスや女性経営者の自営業にとっての産休・育休と仕事復帰は大変のようにみえますね。
しかしながら、自由度が高い働き方のため、自分のライフワークに合わせて働くことができます

産後、自分がどうしていきたいのか、しっかりとイメージをして計画を立てることが大切です。
特に、妊娠中から産後しばらくは新規の仕事はなかなかできない状況になるため、産休前までにどれだけ既存の取引先と関係構築ができるかどうかもポイントになります。

産後すぐに体調回復されない状況や寝ることができない状況から、全てを一人で仕事を抱えるのではく、外部の協力を得て代行して少しでも自分の負担を減らすということもできます。

フリーランスや女性経営者の自営業にとってはそれぞれの考え方次第なので、自分の価値観を大切にしていきたいですね。