2018年がスタートし、確定申告のシーズンが近づいて来ました。
確定申告の5ステップと、最初のステップである”経理” をお伝えした前回に引き続き、今回も個人事業主である在宅ワーカー向けに公認会計士・税理士の矢野裕紀さんに、確定申告について解説していただきます。
 

公認会計士・税理士 矢野裕紀さん公認会計士・税理士 矢野裕紀さん

皆さま、こんにちは!公認会計士・税理士の矢野裕紀です。最終回となる今回は、「今年はコレで決まり!確定申告をラクに乗り切ろう!」をテーマに確定申告について解説いたします。

前回の記事では、確定申告を、次のように5つのステップに分けて考えるべし!とお伝えしました。
 ステップ1:経理
 ステップ2:
決算
 ステップ3:
確定申告書作成
 ステップ4:
確定申告書提出・納税
 ステップ5:
資料の整理

今回の記事では、今年の確定申告をラクに乗り切るために使える最近話題のツール、 “クラウド会計freeeの便利ポイントを、この 5つのステップに沿ってご紹介いたします。

1.経理

ご覧いただいている皆様の中で、「請求書をExcelで作っている」という方はいらっしゃいますでしょうか。このような方は、freeeで作業効率アップが可能です。freeeは帳簿付け機能だけでなく、フリーランスに嬉しいたくさんの機能を備えています。その一つが請求書作成機能freee請求書を作成すればそのまま経理・確定申告用の帳簿にも自動で売上が記録されるんですこれまで、Excelで請求書を作成し、それを見て帳簿に入力をしてきたという方、作業負担を半分にできます!

また、確定申告の時に、「銀行の通帳を開いて、ひとつひとつ会計システムに入力している」という方はいらっしゃいますでしょうか。このような方も、freeeで帳簿付け作業の負担を大幅に軽くすることができます。freeeでは、日付、入出金金額、摘要(内容)といった、通帳に印字される情報を自動で帳簿付けしてくれる“同期”という機能があります。今まで手入力していたものが、一瞬にして帳簿付けされるんです!これはかなりの効率化です!
 
さらには、銀行口座だけではなく、クレジットカードも同期可能です。仕事専用のカードをfreeeと同期すれば、プライベートとの振り分けをすることなく、効率的に帳簿付けを行うことができます。仮に、プライベートな支出と混ざっていても、簡単に振り分けが可能です。

と、ここでは紹介しきれないほどの便利機能があるので、どんな機能があるか、ぜひ試してみてください。

freeeへのリンクはこちら

2.決算

決算とは、日々のお金の出入りとは関係がないけど、確定申告上、調整をしなければならない作業 “家事按分” という作業があります。これは、仕事でもプライベートでも使っているような支出の調整作業です。在宅ワーカーの主な仕事場はご自宅です。ということは、ご自宅がオフィスです。自宅をオフィスにしている場合、家賃を経費に入れることができます。ただし、自宅と言うだけあって、すべてが仕事スペースとは言えません。このような場合、自宅のうち、仕事に利用している割合をきちんと見積もって、家賃として支払った金額の内、仕事に利用している割合分のみを経費とする作業が必要です。
仮に、毎月10万円の家賃支払い時に、10万円すべてを経費として登録していたとしましょう。ただし、上記の理論でいくと、すべてを経費にすることはできませんので、例えば、20%が仕事スペース、その他は居住用、と設定した場合、毎月8万円(=年間96万円)は経費を減らさないといけません。このような調整は決算処理のうちの一つです。


freeeでは、このような一見難しい決算処理も、上の画面例のように、説明付きで丁寧にナビゲートしてくれるので、比較的簡単に作業を進めることが可能です。

3.確定申告書作成

さて、確定申告最大のハードル、申告書の作成です。でもご安心下さい!freeeには、確定申告書の作成に慣れていない人にもわかりやすいナビゲーションが付いています!
例えば、freeeの確定申告書作成画面では、下の画面例のように、○×形式でいくつか質問をしてくれます。これらの質問に答えていくだけで、あら不思議、申告書が出来上がるような仕組みになっているのです。


もちろん、申告書の形式でプレビューもできるので、確定申告に慣れている方は、こちらの画面を見ながら入力していくのがオススメです。

4.確定申告書提出・納税

確定申告書の提出や、税金の納付についてもfreeeの中にガイダンスがあります。税務署に直接持って行くか、郵送するかなど、希望の提出方法に応じた説明が出てきてくれます。今まで、手書きで申告書を書いていた方や、大混雑の確定申告会場でコンピューターに入力していた方、自宅でコーヒーを飲みながら、ゆったりと簡単に申告書が作れるようになります!

5.資料の整理

確定申告は、申告書を提出し、納税して終わりではありません。青色申告を行っている方は、“帳簿”の保存期間が7年と定められているので、“総勘定元帳”“仕訳帳といった“帳簿”を保存しておく必要があります。「え!?そんなの作った記憶ないよ!」と、びっくりされる方もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心下さい。freeeで申告書を作っていれば、これらの“帳簿”は自動的に作成されています。ですので、あとは、この“帳簿”freeeからダウンロードして、印刷して保管しておけばOKです!これで確定申告に関する作業は終わりです!お疲れ様でした!

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6.青色申告にチャレンジ!

青色申告をすると、しない場合に比べて節税ができるというのは、前回記事「5.青色申告って?」のとおりです。
この記事をご覧いただいている皆様の中には、「簿記が分からないから」とか、「なんだか難しそうだから」という理由で、青色申告にチャレンジしていない “青色申告マインドブロック” をお持ちの方もいらっしゃると思います。
そんな方に嬉しいのは、freeeは簿記が分からなくても、直感的に帳簿付けが可能であるということと、freeeを使って帳簿付けをしていけば、自動的に青色申告で必要な書類が作成できる、ということです。

今回の記事で、freeeの便利さのすべてをお伝えしきれないのがとても残念なのですが、例えば、こんな書籍も発売されており、freeeは、ユーザーにとってますます使いやすいシステムになってきていることは間違いありません。

「スマホでかんたん確定申告 ~青色申告をラクに済ませるfreeeの使い方から節税のコツまで」(技術評論社 (2017/12/7))
freeeを活用することによって、日々の経理や、確定申告の作業がグッと楽になり、効率化できるので、それによって創り出すことができる時間を、収入を増やすために使ったり、プライベートに使うことで、より充実した生活を送っていただければと思います。

まとめ

全3回にわたり、確定申告にまつわる記事を掲載させていただきました。
「確定申告って難しい、面倒くさい」と思われがちなのですが、ちょっとした知識と工夫次第で楽に終えることができるものです。
今回の連載が、皆様のお役に少しでも立てていれば嬉しいです。
ご覧いただきありがとうございました!

 

公認会計士・税理士の矢野裕紀さん
公認会計士・税理士
矢野会計事務所 所長
つながるサポート株式会社 代表取締役
矢野裕紀

会計事務所では、フリーランス・ひとり社長の、「経理や事務に手が回らない!」にお応えする顧問サービス“やのナビ”、中小企業の経営者の「経理部長は雇えない…けど、非常勤でもいいから経理の取りまとめ役は欲しい!」にお応えするクラウド経理部長サービスを展開。どちらも、クラウド会計ソフトfreeeを活用して、クライアントのお悩み解決をサポートしています。
つながるサポート株式会社(“つなサポ”)では、「つながる感動」をキャッチコピーに、イベント企画、セミナープロデュース、情報発信を行っています。スキルアップをしたい人、課題や悩みを持った人と、その達成、解決を手助けしてくれる人とがつながるサポートをしています。